5月11日(121日目:80日目)
午前中、実習見学。
エンジン始動不能のKIAはタイミングベルトが損傷していたので新品に交換。
クラセンの破片が噛み込んだのが原因だと思われる。
レシート見て驚いた。
タイミングベルトが4200ペソ(約11000円)!
日本であっても高額。
ドミ共なら尚更大金。
担当してる先生はインジェクションイステム担当でタイベル交換の事をあまり知らない。
オートテンショナー伸びきったままでベルト組もうとして苦労してた。
オートテンショナー外して縮めないとベルト組めないってアドバイスしても聞く耳もたずに生徒さん達ににやらせてる。
生徒さん達に伝えても先生が聞く耳持たないから当然生徒さん達も聞くだけで外そうとしない。
なのでどうなるのか様子見てたら、整備担当の先生が様子見にきて同じ様な事を言う。
で、オートテンショナー外す。
で、テンショナーを手で縮めようとしたり、壁や床に押し付けて縮めようとてるので、そこはアドバイス。
で、万力で縮めるけど、刺すピンがない。
なので棚に転がってたスプリングを加工してピンにして生徒さんに渡した。
6G74のタイベル交換あるある、「カムが跳ねて合いマークに合わせづらい」を大勢して経験しながらベルトを組んでた。
ベルト組んでアジャストプーリー緩々状態でテンショナーピン外して回そうとしたモンだからコマ飛びしてやり直し。
先生に、「アジャストプーリーを調整してからピン抜かないと手順も張りもダメだ」って言っても聞く耳持たず。
更には合いマークの説明してきた。
その位なら私も知ってます。
私が「それは知ってる。私の話したい事は別の事だ」って言って再び説明しても話は右から左へ。
40年以上のベテランからすると十数年間のキャリアのメカニコの話はまともに聞かないスタンスかもしれないけど、私が思うに6G74のキャリアは圧倒的にあなたよりは上です。
結果、ベルト掛け直してもアジャストプーリーは緩い方に固定されたままだからオートテンショナーはかなり伸びてた。
これでベルト馴染んで初期伸びしたら確実に張りは緩くなる。
再度、これだと張りもダメだって事を先生にも生徒さん達に伝えたけど、先生はそれで良しとして生徒さん達に伝えてた。
聞く耳持たないのは勝手だけど、資料持ってんだから作業手順を確認して正しい情報を生徒さん達に伝えるのが貴方の義務ですよ。
今この実習に出席した生徒さん達は間違った事を学び、働きだしたらその間違った学びを顧客に提供して、後輩達に間違った事を伝えていくんだと想像すると残念でならない。
プロとして報酬もらってやってるのなら、その仕事に責任と誇りをもってやるべきだと思う。
流石に良くない事だと思って、事務所に戻ってカウンターパートにその間違ってる手順をしてる事を伝えた。
それを聞いたカウンターパートは、自分が確認してくるって答えてくれたから、珍しく頼りになるなってちょっと見直した。
けど、やっぱり口だけで確認しに行く事は無かった。
なので、見直すの撤回した。
ランチ。
午後、そろそろ福島県国際課に活動レポートを送ろうかと思ってレポートネタを考え始めた。
日本にドミニカ共和国の事や活動内容を伝えるのも活動の1つだし。
福島県HPの国際課ページには福島県出身のボランティア隊員の活動レポートが載っています。
隊員の任意の活動だから寄稿の頻度は人それぞれです。
ちょっとレポート考えてから、活動計画もちょっと考える。
話し合って決めるにしても、先ずは自分なりの活動計画を作って提示していかないと、口だけカウンターパート相手だと何も進展しない。
新入生のクラスを休み時間にちょっと覗いて、先生に何のクラスをしてるのか聞いたら数学の授業って事だった。
でも、ボード見たら足し算。
数学の授業は20時間あるらしい。
最低限、整備士として合成抵抗の計算は必要だから分数の計算は出来るようにならなければならないけど、20時間だと基礎的な四則演算位で終わってしまいそう。
大学に行きながら学びに来てる生徒さんとかにはつまらない授業だろうけど。
ドミニカ共和国は国策として小学校、中学校の学習レベルの向上に取り組む事が必要だと感じる。
お金持ちの家庭の子供は大学まで行けるし、行く学校も違うから学習の質が違う。
途上国は生活格差がとても大きい。
実習場もちょっと見学。
ECUのフタを外して、バッテリー電圧かけて、内部とハーネス部で電圧点検。
ECU内部も修理対象として回路点検の実習してる。
日本だとここまでやる学校は少ないかも。
私の学校ではやった事はない。
それと、生徒さんの年式の古い三菱のピックアップ。
年式は古いけど、交換されたヘッドライトはとても眩しそう。